コダックDC4800導入から3年近い月日が流れ、撮影枚数も７０００ショットを超え、冬場には電源ONとともにフリーズを繰り返し、いつしか上面LCD表示が一部不良となって久しかったため、そろそろデジカメの次期メインカメラを物色開始。コダックが日本のコンパクトデジカメ市場から撤退したということもあり、ターゲットとしてキヤノン・ニコン・ミノルタ・オリンパスをメインに検討。レンズ交換式一眼への移行も検討したがスナップメインのためコンパクトタイプを中心に検討をおこなう。

しかし７０００ショットということは銀塩36枚撮り換算で200本弱。同時プリント＋同時CD処理をすると35万円くらいの価値に相当するんですな。そりゃー銀塩からデジタルへの移行が進むわけですなぁ。銀塩だったら無駄カットを控えめにするため実際の枚数は半分としても結構な金額ですな。

• 換算で２８ｍｍ程度の広角レンズを搭載すること。望遠は不問。
• 最低でも1/1.8以上のCCDサイズがあること。300万画素以上。
  
• 露出補正がやりやすいこと。
• フラッシュ設定（発光禁止と強制発光）が設定しやすいこと。
• 10秒程度の長時間露出ができること。ノイズリダクションがあればなおさら可
• ISO相当感度の変更・固定ができること
• できればコンパクトフラッシュ使用可能であること。
• マニュアル露出モードがあること。
• カメラ本体に電池を装着したまま充電ができること。
• 本体をホールドした状態で右手親指によるズーム操作がやりやすいこと。
• レンズキャップはスライドカバーであること。
• 片手撮影がやりやすいこと。
• RAW形式は特に不要。
• AFは置きピンが多いのでそこそこの速度で可。

事実上これらの条件をすべて満たすカメラはなかなか存在しませんな。いくつか妥協しなければ。

• オリンパス：一部CFを使えるモデルもあるものの、どのモデルもいまいち決め手に欠ける。スマートメディアは論外。
• キヤノン：待望のG5が登場したものの、G3のマイナーチェンジレベルでありキーのレイアウトが気に入らないため却下。SシリーズやIXYシリーズもやはりキーレイアウトや全体的な動作速度に不満が残り、断念。
• ニコン：5700が全体的によかったけれども重すぎ。EVFは疲れるし、動作も遅い。5000は28mm以外魅力無し。
• ミノルタ：性能的にはよさげであったけれどもガンダムチックな外観で萎える。
• フジ：綺麗だけれども作りすぎた画像（写真というよりは、絵）になる傾向があり、選択外。
• ペンタックス：小さいのは良いが操作性が悪く、却下。
• コンタックス：銀塩のTVSはよいけれど、TVSデジタルはちょっと画像処理に難が・・・。
• その他家電メーカー：基本的に餅は餅屋。カメラはカメラ・フィルムメーカー製でないと。いくらコンパクトモデルであっても写真に対するキャリアのあるメーカーのほうが良い。唯一、最近値下がりの続く松下のFZ1が選択肢にのぼったものの、200万画素という時点で萎える。400mmはいらんからせめて300万画素にしてほしかった。画像は綺麗であるけれどもフジ同様いまいち写真っぽくないのが残念。

というわけで消去法によりニコンの5700等のハイエンドモデルがかろうじて選択肢に残る程度。しかし消去法で買うには10万以上の値段がつらい。

ニコンで5400というモデルが発表になり、トータルバランスでこれがベストかもという結論にたどりつく。WEBで情報を収集しているうちに、ふとコニカの新モデルがよいらしいという書き込みにひっかかる。

コニカ・・・銀塩フィルムで良いイメージがないだけに、いままでまさにアウト・オブ・眼中(笑)。

というわけでサンプル画像を確認すると、メーカーサンプルという点をさっぴいてもなかなかよさそう。また、当時現行であったKD500の評判等をリサーチしていくとこれがまたよさそう。というわけで、いきなりKD510Zが第一候補（というかこれしかない）に決定。
その後、店頭でKD500を触って動作等をチェック。これが510になって悪化しなければ導入確定。このころ、コダックが日本市場に復活計画中というニュースも小耳にはさむが、実際の時期はまだ先になりそうであったため選択肢から完全に外れる。
ネット上の情報によると、店頭価格が量販店で6万弱、ネット安売り系で48000円程度になるとのこと。さらに、夏までの期間限定で予備バッテリーがもらえるキャンペーンがあるらしい。ただし、このキャンペーンで実際にバッテリーが手に入るのは7月以降になるとのこと。まあ1本予備を買って合計3本あれば少々の旅行でも充電器を持参する必要がなさそう。これはいいかも。これで一気に物欲が加速。普通は、このクラスのカメラだったらキヤノンを選ぶだろう(笑)。

こうしてやってきたKD510Z発売日。残業を早めに切り上げて20時前にヨドバシへ。ポイントが10％であれば、値下がりするであろう夏〜年末まで様子見とする予定であった。が、発売初日にいきなりポイント20％。これだと精算すればネット安売り系同等の値段になる。やはりボーナス商戦向けということでいいかんじですな。バッテリーも在庫あり。
続いて3Fの売り場で実機を手にとり動作チェック。売り場を走り回るプラレールを試し撮り。AFスピードは速くはないけれどもニコン同等以上といったところ。換算39mmという画角はちとつらい場合があるけれども最悪のときはDC4800でカバーできることもあり、許容レベル。何より起動・終了が異常なまでに速い。DC4800のタイムラグに何度も泣かされていた身には非常にうれしい。
また、背面の十字レイアウトキーの仕様がいいかんじで、うまく機能が振り分けられているため使いやすい。、開発陣が実機撮影経験豊富なのであろうとおもわせる使用感。

• 上半身スナップ程度の距離であれば、毛穴までくっきり。こりゃすげー(笑)。DC4800ではちょっと解像不足。
• 低速下限シャッターの設定が自分でできる。スローシンクロも手ぶれ防止も思いのまま。DC4800は固定なのでぶれやすい。
• 十字レイアウトキーのソフト設定がすさまじく良い。DC4800は露出補正とフラッシュ強制発光操作が物理式だったので操作確実であったが、それに勝るとも劣らない操作性。
• 爆裂に速い起動・終了動作。DC4800は遅すぎで、さらに寒いときは起動と同時にフリーズしていたのでKD510Zがどうなのか冬が楽しみ。
• 上手にレタッチされたデフォルト画質。DC4800はデフォルトだと眠く、カメラ設定のシャープをかけるとききすぎて使えるものではなかった。
• 小型・軽量。IXYクラスか。DC4800はホールド抜群だがちと大きい。
• 発色が良い。デフォルトの内部補正がほどほどによさげ。DC4800は、望遠側で色が濁り気味になっていたのだがKD510Zはそんなこともなさそう。はたしてDC210に勝てるか？
• バックアップ電池で（公称）24時間ほどバックアップ可能。DC4800はコンデンサによるバックアップなのか、非常に短い。下手すると電池交換でリセットされる始末。
• レンズカバーがスライド式で電源SWを兼ねる。DC4800はレンズキャップ。当然ほどなく紛失。
• おもっていたより電池寿命が長い。最高画質で自分の使い方でも256MBのSDカード1枚撮影（110〜130枚前後）してもまだ余る。これだったら予備電池1本でよかったな。
• 雪の夜に撮影しても起動時にフリーズすることが無い。よかったよかった。

• 広角39mmの画角。DC4800の28mmに慣れた身には望遠的な画角。慣れるしかないか。
• カメラ本体で充電できない。DC4800は本体＋ACアダプタで使用しながら充電できたので予備バッテリー1本で充分であったが、今回は予備1本ではつらいかも。しかしキャンペーンで1本もらえるのでセーフ。
• ホワイトバランスがいまいち。微妙な曇天で悩むかも。まあ納得できるレベルではあるがDC4800のほうが全体的に良好であった。十字キーでのホワイトバランスの手動設定がしやすいので今後の傾向をみながら手動でカバー予定。
• ホールド性がいまいち。小型軽量のスクエアなボディ形状なのでホールドがしにくい。でもそれなりに突起があるのでこれでなんとか。DC4800はグリップ部に円筒形バッテリー装着だったので、抜群の片手ホールド性を誇っていた。まあ、これは携帯性とトレードオフな部分があるのでまあ仕方あるまい。
• テレビ的な画面縦横比。やはりDC4800の銀塩35mm同等比がいいですなぁ。
  
• 首下げ時、USBコネクタ接続部が天面となるため雨天時等はかなり気になる。テープで塞ぐか。
• 長めの焦点距離であるわりには全般的に樽歪が大きめ。水平線状態のものを被写体にすると顕著。
• バッテリーが比較的長持ち（DC4800比）するのはいいけれど減電池表示から限界までが短い（数枚でアウト）。減電池になると早めに電池交換しなければいけないので要注意。

参考リンク

高画質生成率激高のコンパクトデジカメコニカ「Digital Revio KD-500Z」